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令和4年4月1日より広報・広聴は政策企画局が、都民情報ルームは総務局が担当しています。令和4年4月1日以降の更新情報は政策企画局ホームページ又は総務局ホームページをご確認ください。

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広報・広聴

平成27年度 入選作品 映像部門(最優秀・第一席)

公開日:平成28年(2016)3月4日更新日:平成28年(2016)3月4日

最優秀

新宿区「染の小道2015 落合・中井を染め物で埋め尽くす!」

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主な内容

 例年2月末から3日間、落合・中井地区で開催される「染の小道」は、同地区を「染めの街」として再び日本や世界へ発信する住民主体のイベントである。プロの染色作家から染色を勉強する学生までが、それぞれの技量に応じて制作し、街を丸ごと染め物で埋め尽くしている。色とりどりの反物を川面に架け渡す「川のギャラリー」、商店街の店舗ののれんを染めた「道のギャラリー」、地域の皆さんと一緒に1枚の布地を染める「百人染め」などの染で街全体を彩り、この3日間はたくさんの見物客で溢れかえる。

担当者の声

 東京の染色産業の中心地だった落合・中井地区。川筋の染工場の職人たちが川のあちこちで染め物の水洗いをする様子は、身近な風景の一部だった。今なお活動を続ける染色職人と街の商店、地域住民が一体となり、染色が盛んだった昭和30年代頃の街の記憶を引き継ぐこのイベントに関わる方々の想いを広くPRするため、また、地域の発展に向けたプロフィール映像として活用できるよう制作した。

審査委員コメント

  • 京都、金沢は古都として確立しており、染物や着物のイメージは定着し観光資源ともなっているが、東京新宿にも染物の中心地があったことは知る人ぞ知るというレベルであろう。インバウンドで海外から東京を訪れる人たちや若者たちに、そのことを知らしめ、地域活性化を図る手立てとして「染の小道」は卓越したイベント。こうして動画としてまとめられると思いのほか観光資源としてのポテンシャルが感じられる。実行委員会、ボランティアの方々のご苦労や情熱を知るほどに、一度訪ねてみたい気持ちも高まる有効なコンテンツに仕上がっている。(関)
  • 大正時代から東京の染色産業の中心だった新宿区落合・中井地区。プロの染色作家も工房を構える近くの川筋を中心に、例年3日間開催される「染の小道」イベントは、街を染物で埋め尽くし、日本や世界に発信していく住民主体の催しである。番組では、江戸小紋、江戸更紗などの伝統工芸、近くの「林芙美子記念館」なども紹介され、若い人たちから外国人にまで人気のイベントとなっているのが良く分かる構成である。様々な川面にかかる染物がたなびく様がカラフルで美しく、現代の街並みの中に独特の風情を感じさせて素晴らしい。(高橋)

動画配信

第一席

墨田区「戦後70年 今、伝えること~平和への誓いと願い~」

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主な内容

1 プロローグ
 東京大空襲で犠牲となった人々の遺骨が納められている東京都慰霊堂。8月15日、終戦70年を迎えたこの日、ここ慰霊堂をはじめ、区内各所で平和を誓い、平和を願う様々な催しが行われた。

2 戦災にあった墨田区の歴史
 1945年、昭和20年3月9日の深夜から10日にかけて、焼夷弾による無差別爆撃によって10万人もの人々が犠牲となった、東京大空襲。
 その日、東京の下町は炎に包まれ、墨田区では、当時の本所区の9割、向島区の6割が焼失し、約3万人の人々の命が奪われた。

3 終戦70年平和祈念事業・これまでの区の平和祈念事業
 終戦70年として区内各所で行われた、平和の尊さを伝える事業及びこれまで区が行ってきた平和事業を紹介。
(1)終戦70年 すみだ平和と鎮魂の灯(東京都慰霊堂)
 ・「鎮魂の灯」
 区内の園児などが平和への願いを込めた灯篭の作成。
 ・「平和学習コーナー」
 区内の中学生が、空襲体験者が描いた絵を見て、感じたことをメッセージにして展示。※すみだ郷土文化資料館の製作の「東京空襲体験がキット」から生徒が選定したものを展示。
・「平和学習まち歩き」
 戦災の史跡を巡り、70年前に墨田区で何が起こったかを学ぶ。
・「終戦70年平和祈念コンサート」
 新日本フィルハーモニーによるレクイエム
(2)「平和メッセージ展」
 過去10年の間に、各界の著名な方々から寄せられた、平和に関するメッセージを展示
(3)特別展示「東京空襲と失われた命の記録」
 戦災にあった、庶民・家族、一人ひとりの思いを後世に伝える。
(4)すみだ地域学セミナー
 すみだに関わる歴史や文化財、地域に関する様々な講座や情報を提供している「すみだ地域学セミナー」。今回は、朗読劇と区内在住の語りべが戦争の悲惨さについて講座を実施。
(5)次世代に次ぐ語りべ事業 
 区内在住の戦争体験者が小中学生に体験を語り、平和意識の醸成を図る。

4 エピローグ
 鎮魂の灯の中、「忘れることはできない、忘れてはいけない記憶。今伝えなくてはいけないこと、伝え続けなければいけない記憶がある」と、戦争の悲惨さを次世代の人々が引き継ぎ「伝えていく」ことの大切さを訴えるメッセージ。

担当者の声

 墨田区は、東京大空襲により多くの尊い命が失われ、甚大な被害を受けた歴史がある。区は、平成元年に「墨田区平和福祉都市づくり宣言」を行い、「世界の平和とひとびとの福祉向上の実現に一層努力すること」を誓った。その後この宣言に込めた思いを具現化するものとして「平和メッセージ展」や「平和祈念コンサート」、「語りべ事業」など、平和の尊さについて区民ともに後世に伝える様々な事業を行ってきた。
 しかし、戦後70年という節目を迎え、戦争を知る世代・語りべなどの「戦争を語ることができる世代」が減少している。そのような中、戦争を風化させないためにも、次世代を担う若者たちが自分の祖父・祖母・父・母の世代が体験した戦争の悲惨さを引き継ぎ、伝えていくことが重要である。
 そこで、平和祈念事業や区の平和への取組を紹介するとともに、体験者が「語る」平和の尊さと戦争の悲惨さを次世代の人々が引き継ぎ「伝えていく」ことの大切さを考えるきっかけとなるような番組を制作する。

審査委員コメント

  • 東京大空襲で甚大な被害を受けた墨田区の終戦70年の節目の平和祈念行事の数々。こうして動画にまとめることで、行事に参加できなかった人たちにも、平和への思いを共有してもらえる。70年ともなると、生の声で語れる人が少なくなってくる。貴重な語り部を発掘し次代に伝える試み。絵を学んだ経験もない人たちが伝えたい一心で描いた強烈な体験画。どれも強烈な印象を残す。今の子供たちにも心から語りかければ通じるという手ごたえをもたれた「語り部」の方のお話が印象的であった。(関)
  • 墨田区にある「東京慰霊堂」。一晩で3万人が亡くなったという昭和20年3月10日の東京大空襲で犠牲になった方々の遺骨が納められている鎮魂の灯である。戦後70年、伝え続ける当時の記憶、区内各所で行われた終戦70年の記念事業、当時を思い出して描かれた絵も生々しい悲惨さを物語る。様々な墨田区の事業は平和希求の取り組みとしていま東京都の中でも燦然と輝いている。森下5丁目、全家屋消滅に近い凄まじい被害を受けた。生き残った町の「語り部」の表情が、平和の尊さを誰よりも物語っている。この番組の成果は次世代に伝え続ける熱情を失わないその古老たちの熱い想いを今の区民に直接届けたことにあると思う。(高橋)

動画配信

このページに関するお問い合わせ先

広報広聴部  広報課 
電話番号:03-5388-3087